2010年11月17日水曜日

「第2回観光地域づくりプラットフォーム・人材育成検討会」取材レポート

本日、観光庁において、「第2回観光地域づくりプラットフォーム・人材育成検討会」が開催されました。

初回に引き続き、プラットフォームのあり方、そのために必要な人材育成プログラム内容について
検討されました。

まず、プラットフォームのあり方については、前回提示された全国6つのモデル地域において
目指す方向性、現状の取組について、現時点での課題などが整理されました。
全体的な印象としては、前回同様に、着地型旅行商品販売への意識が強く、観光業を超えて
広い視点での地域活性化という当初の目的が、商品販売ありき、収益を上げることへの意識が強すぎると感じました。

続いて、そのために必要な人材育成のあり方について、議論がされました。
前回はほとんどプラットフォーム、つまり仕組みについての話に終始していた点を考えると
一歩前進という印象を持ちましたが、内容については3日間で人材育成ガイドラインに掲げたテーマを詰め込むという形式でした。
この点は、他の委員からも指摘がありましたが、「現場の状況にそぐわない。」「1年がかりで学ぶ大学のMBAレベルの内容を3日間で詰め込むのは無理。」との声が象徴するように、まだまだ吟味が必要に感じました。

そして、最後に申し上げたいのは、前回も同様ですが、今回も出席委員8名のうち、JTB関係者が4名を占めていました。
そして議論される内容も旅行商品販売についてが中心です。
これでは、国の金を使って、一部の大手旅行会社が自分の利得のために動いているという誤解を招く可能性があります。
今回の事業の再仕分けで、やり玉にあがった直後の委員会で、どよのうな議論がなされるのか注目しましたが、冒頭座長から「世間の方にはなかなか理解いただけないようで・・・」と話すに留まるにすぎませんでした。
今日本の観光産業がどんな状況なのか?それを直視し、国の大切なお金を適切に使っていただきたいと、せつに願います。

オフィスたはら http://officetahara.com/