2012年5月18日金曜日

4.9

4.9という数字、これは先日ある研修でとった、受講後アンケート、講師(私)満足度の点数です。
30名の受講者で5段階の満点である5を付けた人が27名、4が3名という結果でした。
数字だけ見れば、驚異的な数字かも知れません。
事務局側も、研修会社の営業担当者もとても喜んでくれました。
もちろん私も一安心です。

でも、決して自慢をするために、このような結果を公表するのではありません。
むしろ、この3名の人が「4」をつけた、逆に言えば満点から1点を減点したことを真摯に受け止めたいと思うのです。
いや、もっと言うと5点を付けた人も、数字に現れない部分で、どこかに不満を持っているのではないか? 
普段はポジティブ思考の私ですが、こと研修に関してはこのようにマイナス思考に入ります。

どうすれば、全員の受講者が満足して現場に戻っていくのか?
満足した姿って、何を基準に、どう判断するのか?
営業研修だとすれば、業績向上につながった時?
いや目の色を変えて、一生懸命私の言う事をメモっている時?
「そうじゃないよって」私に反論してきた時?
「受講者同士が勝手に意見を言い合い、自走し始めた時?」

これは永遠の課題のように思います。
でも言えることは、アンケートのスコアだけでは一喜一憂できないって事。

もっと言うと、どうすれば自分が自分に満点を出せるのか?
今まで研修後に、自己採点をして「満点だった。」って思えた研修は一つもありません。
いつも「もっとこうすれば良かった。」「あそこで、この言葉を言えばよかった。」「あんなこと言わなければよかった。」このオンパレードです。

これは、旅行会社時代の添乗帰りの気持ちに似ています。
お客様は喜んでくれても、「もっと出来たんじゃないか?」っていつも後悔していたあの時と同じ。
旅行も研修も「形」がないサービス。だから100%満足ってありえないのかもしれません。

でも限りなくそれに近づけることが求められる商売であることを痛感しています。
あと0.1に近づけるために。
スコアに出ない満足度を高めるために。

自分が研修後に納得できるために。

また挑戦していきたいと思います。